双方向型生活記録簿「デジタル生活ノート」とは

デジタル生活ノートの4つの特長
デジタル生活ノートでは、コロナで必須となった健康記録と、日々の生活記録や教科連絡を一元化し、クラス単位・個人単位で子どもたちを見守ることができます。以前よりもみんなで行う活動が減り、友だちとの交流が難しくなっている今、子どもたちを孤立させず、気軽に悩みを相談できるコミュニケーションツールをご提供します。
タブレットの利活用を促進できる
これまで紙で記録してきたことをデジタル化することで、タブレットの利活用が促進されます。

気軽なコミュニケーションの実現
親しみやすいスタンプ等を活用することで、気軽にコミュニケーションをとることができます。

管理業務の負担を軽減できる
児童生徒の健康記録(体調・体温)や生活記録(日記)、教科連絡を一元管理することができます。

不調を早期発見し対応できる
子どもの不調に気づいたら、情報を共有し複数の目で児童生徒を見守ることができます。

はじめよう!新しいコミュニケーションのカタチ
デジタル生活ノートの主な機能

朝、タブレットを開いて「デジタル生活ノート」のアイコンをタップすると、健康記録入力画面が表示されます。ここで、その日の体温と体調を記録します。入力は、すべてタップで行えるのでキーボード入力が難しい低学年からでも無理なく活用することができます。平熱の入力画面は、初めて「デジタル生活ノート」を開いたときに表示されます。お休みの連絡など保護者からの連絡がある場合は、連絡メモに記載することができます。

子どもたちが日々入力する生活記録には、50種類の「気持ちスタンプ」をラインナップしています。自分の気持ちや考えを文字で伝えることが難しい時でも、気持ちスタンプを使えばより気軽に日記を書くことができます。先生がコメントする画面にも、先生方からリクエストのあった30種類の「ご褒美スタンプ」を用意しています。日記は継続的に行っていくので、双方に負担なく気軽に続けられるようなインターフェイスとなっています。

これまでの教科連絡は、教科係が明日の持ち物や宿題などの連絡事項を黒板に記載し、全員がそれを書き写すという形で行われていました。そのため、帰りのHRに時間がかかったり、伝え漏れや写し間違えなどが発生していました。デジタル生活ノートでは、教科係が連絡ボードに明日の連絡事項を入力すると瞬時にクラス全員に共有されます。伝え漏れや写し間違えが軽減し、全員が同じ内容を入力する無駄な時間を省き、正確に情報共有することができます。
監修者メッセージ(藤川大祐教授)
新型コロナウイルス禍において、学校には児童生徒一人一人の心身の健康を把握し、きめ細かく対応することが求められています。こうした学校の役割は、新型コロナウイルス禍において求められることではなく、本来、以前から求められきたことです。いじめや児童虐待の問題に早期発見、早期対応しなければならないことはもちろん、悩みを抱えたり気分が落ち込んでいたりすることをも敏感に捉え、児童生徒に寄り添って問題の解決につとめることが、学校に求められています。
しかし、一人一人の児童生徒の状況を把握することは容易ではありません。こうした中、「GIGAスクール構想」が前倒しされ、小中学校では児童生徒に一人一台の端末が配備され、高速ネットワークに接続してクラウド上でデータを管理することが可能となります。この環境を活かせば、児童生徒一人一人の状況の把握を進めやすくなります。
「デジタル生活ノート」は、児童生徒一人一人が教員とつながり、児童生徒の不調や悩みを教員が把握しやすくするとともに、教員が児童生徒を心配したり励ましたりすることができるツールです。試用した小中学校の教員の方々のご意見をもとに細部が調整され、教員の方々にとって負担なく使いやすいものとなっています。
多くの学校で「デジタル生活ノート」が活用され、教員と児童生徒との間で、暖かいコミュニケーションが日常的に進められ、児童生徒が安心して日々の生活を送れるようになってもらえることを期待しています。
千葉大学教育学部 藤川大祐教授
監修者メッセージ(磯邉聡准教授)
デジタル生活ノートは、子どもの体調や気持ちの変化などを把握することでタイムリーな子ども理解につながるだけでなく、以下に紹介する多くの特徴を有しています。
コロナ禍において、子どもたちは毎日の健康管理が求められるようになりました。その時に、デジタル生活ノートは子どもたち一人一人が自らの体調を確認するという自己管理能力の獲得に大きく役立ちます。
これまでも紙ベースの「生活記録ノート」は存在していましたが、デジタル生活ノートは何といっても子どもたちがすでに慣れ親しんでいるSNS感覚の手軽さと楽しさがあり、そのことによって続けやすいという特徴を持っています。日記をつけ、今の自分にぴったりくるスタンプを探すという行為は、思春期を迎えつつある子どもたちが自らを内省し表現するよいきっかけともなります。なお、スタンプは実に豊富で、多彩な感情表現が可能な点も見逃せません。
教師からの「連絡・お知らせ」や「教科連絡」をいつでも、そしてどこでも確認できる点も重要です。教育現場には集中を維持することや書き写すこと、さらには教師の話を聞きながら板書を取るといったマルチタスクが苦手な子どもなど、さまざまな困難さを抱えた子どもたちがいます。その時に、いつでも自分のペースやタイミングで確認可能な「連絡・お知らせ」や「教科連絡」は、当日欠席した子どもだけでなく、このような子どもたちに対する配慮も兼ね備えた嬉しい機能といえるでしょう。
紙ベースの「生活記録ノート」はアナログならではのよさがありますが、児童生徒が提出しないと返信メッセージを書くことができないというデメリットもありました。その点でデジタル生活ノートは、欠席や記入忘れなどの児童生徒に対しても「○○さん。元気かな?」といつでもあたたかいメッセージを送ることができます。
また、不登校など長期にわたり欠席している子どもとも双方向のやりとりが可能です。不登校の子どもたちへの「いつでも先生は見守っているよ」という担任からのメッセージはどれだけ励みになることでしょうか。さらに長期休業といった登校日以外の日でも子どもにメッセージを送ることができます。このように、いつでもそしてどんな状況の子どもであってもつながりを持つことができるというのは非常に大きな特徴といえるでしょう。
さらに、子どもが登校している間に、「生活記録ノート」を読み、コメントを記入するという時間的制約もなくなりますので、教師にとっては余裕が生まれ働き方改革の一助となることも期待できます。
千葉大学教育学部 磯邉聡准教授(臨床心理士)
デジタル生活ノートは、ブラウザからすぐに使えるクラウドアプリです。
Microsoft365やGoogle Workspaceでシングルサインオンが可能です。
「学びのeポータル」を提供する企業とも連携しています。