語彙探求学習ツール「ひろがれ言の葉」とは

ひろがれ言の葉の3つの特長
語彙指導では「質と量の両面」からの充実が求められていますが、授業中に辞書を引きながら学習するにはかなりの時間がかかります。ひろがれ言の葉では、検索ボタンをタップするだけで瞬時に文章中の類語を表示することができます。類義は意味別に表示され、子どもたちは言葉の意味を考えながらたくさんの言葉と出会うことができます。
たくさんの言葉に出会える
AIによって文章中の類語が検出され、偶発的にたくさんの言葉と出会うことができます。

言葉を深く吟味する
たくさんの類語に触れ吟味することで、適した言葉の使い方を身につけていくことができます。

言葉の力に気が付く
同じ意味を持つ言葉でも、どの言葉を使うかで伝わり方が異なることに気づくことができます。

ひろがれ言の葉の主な機能

入力フォームに文章をコピーして貼り付け「類語検索」ボタンをタップすると、AIによって文章が分析され、オリジナル類語辞書にヒットした単語を品詞ごとに色付けして表示します。色のついている着目したい言葉をクリックすると、意味ごとに分類された類語検索ワードが、右側の枠内に表示されます。着目した言葉はどのような意味で使われているのか、置き換えることのできる言葉はあるかなど、探求することができます。

検索されたワードの中から自分のイメージした言葉を選び、文章中に使われている言葉と置き換えることができます。文学作品などでは、作者が使っている言葉を自分が選んだ言葉に置き換えてみることで、その違いを探求し作者の想いを考えることができます。また、自分が書いた作文などでは、同じような表現を繰り返し使っている言葉を別の言葉に置き換えて、表現力を身につけていくことができます。

3万語を搭載するオリジナル類語辞書がデータベースとして活用されています。類語辞書は、千葉大学名誉教授である首藤久義氏監修のもと教育基本語彙の出現頻度の高い順に作成しています。現代用語にも対応できるようにデータベースを逐次更新しています。また、検索ワードの数が多すぎると迷ってしまいわかりづらいという実証授業の経験を踏まえ、類語は意味ごとに最大5つまで表示するようにしています。
監修者からのメッセージ
文章を読む際に、なぜある語が使われていて、別の似た意味の言葉が使われていないのかを意識することは重要なことです。文学作品を深く読んでいくと、ある語が使われている必然性が腑に落ちるようなことがあります。また、文章を書く際に、いくつか考えられる同様の意味の語を比較検討し、その中から適切な語を選択することも非常に重要です。同じような意味の語でも、文脈に合うかどうか、あるいは伝えたい内容を効果的に伝えるかが異なってきます。英語圏などでは、類義語辞書が使われる機会が多く、ある語を類義語と比較して文章を読んだり書いたりすることが多いようです。しかし、日本では国語の時間に類義語辞書を使用する機会は少なく、国語辞典で類義語を調べる機会も多いとは言えませんでした。
「ひろがれ言の葉」は、どんな文章を入れても、コンピュータが自動的に文章内の語を解析し、内蔵の類義語辞書にある語については自動的に類義語を表示できるようにするソフトウェアです。また、授業者があらかじめ特定の語に類義語を登録し、表示できるようにすることもできます。
この「ひろがれ言の葉」によって、文章の文脈の中で類義語を参照しやすくなり、類義語と比較して語を理解したり使用したりすることが期待されます。こうしたソフトウェアが日常の授業に活用されることによって、子どもたちが語彙に関心をもち、語彙力を高めていけるようになってほしいと願っています。
千葉大学教育学部 藤川大祐教授
ひろがれ言の葉は、ブラウザからすぐに使えるクラウドアプリです。
Microsoft365やGoogle Workspaceでシングルサインオンが可能です。
「学びのeポータル」を提供する企業とも連携しています。